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不妊・去勢手術と食事管理 生後6ヵ月齢くらい~

不妊・去勢手術の重要性

健康な愛猫の体にメスを入れて不妊・去勢手術をすることに、抵抗のある方もいらっしゃることでしょう。しかし、不妊・去勢手術にはたくさんのメリットがあることが知られています。

不妊・去勢手術のメリット

①性ホルモンに関連する病気を予防できる

オスの場合、精巣腫瘍や前立腺肥大など、メスの場合、乳腺腫瘍や子宮蓄膿症などの病気の予防ができます。特に乳腺腫瘍に関しては、6ヵ月齢までに手術をすれば、下のグラフのように91%の予防効果が期待できます。

不妊手術による猫の乳腺腫瘍の予防効果 6ヵ月齢:91% 7~12ヵ月齢:86% 13~24ヵ月齢:11% Schneider R,Dorn CR,Taylor DON.J Natl Cancer Inst.43,1249-1261,1969 Misdrop W.Acta Endocrinol(Kbh).125(suppl),27-31,1991.Overley B,et al.J Vet Intern Med.19,560-563,2005

②性ホルモンに関連する問題行動を抑えることができる

オスの場合の問題行動には、メスを求めて遠くへ行ってしまって帰ってこなかったり、他の猫とけんかをしてしまったり、大きな鳴き声でないたり、くさいおしっこをひっかけるスプレー行動といったものがあります。メスの場合、激しい鳴き声や、異常にすり寄ってきたり、オスを求めて外出してしまったりといった性ホルモンに関連する問題行動があります。不妊・去勢手術によって愛猫も精神的な安定を得ることができ、これらの問題行動を抑えることが期待できます。また、問題行動を減らすことは猫がまわりの社会となかよく暮らしていくためにも大切であるといえます。

③望まれない繁殖を防ぐ

望まれない繁殖を防ぐことは不幸な捨て猫を減らすことにつながります。

手術の時期

手術を受けさせる年齢は、生後6ヵ月齢前後が多いようです。早めに行えば傷口も小さくて済むので体への負担も少なく、病気の予防の確率を高く保つことができるというメリットがあります。

コラム column

手術後に注意したいこと

不妊・去勢手術の場合、傷口も大きくないため、日帰り~長くても数日で退院というケースがほとんどです。(動物病院ごとに手術の方式、入院時期は異なります。)
そのため、術後のケアの多くは自宅で飼い主さんが行うことになります。傷口が塞がるまではエリザベスカラーを使用するなどして猫が傷口を舐めないように気をつけてあげましょう。また、簡単な手術とはいえ、術後は消化のよい良質なたんぱく質を補ってあげることが回復への早道になります。

不妊・去勢手術後は肥満と尿路結石に注意

不妊・去勢手術の後に注意しなくてはならないことがまったくないわけではありません。なかでも最も注意すべきといえるのは、肥満と尿路結石のリスクです。不妊・去勢手術をすると必要とするエネルギー量が減少する一方、猫の食事の量は増えます。特にオスの場合は著しく増えます。このような不妊・去勢した猫に今までの比較的脂肪が豊富な食事を与え続けてしまうと、オスの場合、メスよりも更に体脂肪が著しく増えることが分かっています。長期的な肥満は糖尿病などのリスクを招いてしまいますので、注意が必要です。

また、肥満によって尿路結石のリスクが高まってしまうことが分かっています。尿路結石ができてしまうと膀胱が傷ついたり、おしっこをするのが困難になってしまったりします。特に尿道に詰まり、尿が全く出なくなると、非常に危険で命にもかかわります。ただし、これらのリスクは食事によってケアしてあげることができ、不妊・去勢した猫用の食事も開発されているため、不妊・去勢手術によって得られるメリットに比べれば小さいものといえるでしょう。

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